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2021年に、地域おこしにかかわるNGOの人たちの案内で、岐阜県揖斐町の諸家を訪ねました。

前村長さんなどに案内いただき、お話を聞きました。

現在では農業以外にこれと言った活動を行っている様子はありませんが、以前は川の水を使った養魚場があり、キャンプ場があり、スキー場もあったそうです。でも既に全部やめてしまいました。

そう聞くと、「儲けようという期待だけでオープンして、事業が失敗した良くある話だな」と思ってしまうわけですが、そうではありませんでした。どれもそれなりにうまく行っていたそうなのです。

「なぜ続けられなかったのですか?」

「やっていた人が亡くなって、誰も引き継げなかった。」

儲からないから止めたのではなくて、儲かっていたのに、やる人がいなくなってしまった、というのがこの村の状況でした。無論ここも過疎と高齢化が進む地域。

名古屋や岐阜からもさほど遠くはありません。高速道路のインターを降りたら1時間かかりません。アクセスが極端に悪いわけでもありません。

やりたい若い人との接点を作ることができたら、こうした過疎地でも産業を復活させることはできるでしょうね。キャンプ場などは、村の人たちみんなで整備したそうですから、再開するにしても多大な費用は掛からないでしょう。

でも、例えばキャンプ場だけで若い家族が暮らしていけるかと言ったら、それはちょっと疑問です。やはり、複数のオプションを組み合わせて生計を立てないと。そんな工夫は必要でしょうね。

岐阜県揖斐町諸家
岐阜県揖斐町諸家

事業は失敗していない。でもやる人がいない。